普及の次の段階はビュワーとの分離…だがそれはまだまだ先のお話


iBooks Store

 

昨年末、集英社が本格的に電子コミック市場に繰り出してから電子版『ONE PIECE』を買い始め、最近では1巻にひと泣きしておる始末で、そのことを元同僚に云ったら「そりゃ、泣き過ぎ」と鼻で笑われる始末。年の所為か、涙腺緩みまくりなンだよね。

iBooks Appがアップデートされ、iBooks Storeに『ONE PIECE』『ドラゴンボール』『ジョジョの奇妙な冒険』『BLEACH』『HUNTERxHUNTER』『こちら葛飾区亀有公園前派出所』を初めとする大量の集英社のコミックスを初め、『天地明察』などのベストセラー書籍が販売開始され、いよいよ日本での書籍・コミックスの販売が本格的にスタートしました。

このことは喜ばしい反面、オレに限ったことではあるが、少々遅きに失した感は否めない。

iBooks Store冒頭に触れた『ONE PIECE』は電子書籍サイト『ebook japan』で購入。ebook japanは2000年から電子書籍を販売する電子書籍界では最早老舗と云ってもいいくらいの電子書籍販売サイトで、オレは既にこのサイトで60冊近いコミックスを購入。『ONE PIECE』も週に1〜2冊ペースで買い進めて、今月に入ってようやく14巻まで揃えることができていた。

そう。既に14巻までebook japanで購入していたのに、今ごろiBooks Storeで販売開始されても、以降の巻をiBooks Storeで購入するということはそう簡単にはできないのだ。

なぜなら、現在の電子書籍の販売形態は主に、電子書籍を購入したサイトが提供するビュワーでなければその電子書籍は読むことができないからだ。

現実世界に置き換えるなら、Aと云う書店で購入した本はAが提供する本棚にしか置けず、B書店の本ならばB書店の本棚と電子書籍を一ヶ所に収蔵しておくことができず、続き物の本なら同じ書店で買い続けなければ○巻まではここにあるけど、○巻はどこで買ったっけ? というかなり不便なことになってしまうのだ。

あのサイトでセールやってるけど買えないや…ッてなことが起こり得るのだ。

これを解消するには、電子書籍とビュワーを切り離し、どこのサイトで買ったものでも好きなビュワーで読めるという形にならなければならない。特殊なファイル形式を採用している場合を除いて、出版社から提供されているファイルは同じもののはずだから、不可能ではないと思うンだが、これも音楽ファイルの時と同様に、著作権といった問題が絡んでくるだろうから早々に実現はしないだろうが、電子コミックの普及が進めばこれらの問題も解消されていく方向に進んで行くんではないだろうか?

この本を読む時はこのアプリ、別の本の時は別のアプリを立ち上げる、なんてことがなくなるのが電子書籍のあるべき未来だと期待するのは、面倒臭がりの淡い期待なンでしょうかね。

 

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